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秋の小径 | 信州せいしゅん村

秋の小径

25 秋の小径

昼休みに裏の畑にネギを取りに出たとき 山の紅葉の見事さに惹かれてお宮まで歩いてしまった。今、紅葉が始まりだして 桜が一番綺麗でしょうね。花も綺麗ですが この紅葉も他に先駆けて色づき 霜が強く当たる樹冠はオレンジ色で 下に下がるにつれてイエローになり 人目を引きます。

まるで『こんな私も知って欲しいのよ』と 云っているのでしょうが、これを良いと云っている話を未だ聞いたことが有りません。 案外認めている人は 居るのかもしれませんが、それがいち早く紅葉が始まり また人々が紅葉が綺麗だ、見事だと会話をする頃は 散ってしまっているからなのかもしれませんね。 この花の強烈なイメージとして 日本で花と云えば桜、咲いている桜を 褒め称える花見がもてはやされており 秋の紅葉を見ようともせず たまたま見て気が着いても 云うことを口幅ったく考えているのでしょうか。残念です

舗装はしてない昔ながらの小径に草が生い茂り、その草も心なし色が褪めてきていて 何かセピア色の写真に似ている光景から 子供の頃学校を終わって家に帰り、籠を背負い この路を歩いて 『さで』(この地方では松葉をこう呼ぶ)を 拾いに通ったことを思い出しました。

昔ですから 当然のように食事の煮炊きや風呂を沸かすのにガスや電気は無いので 『ぼや(小枝)』や『わるき(薪)』を使い おこなっていました。その火を起こす『焚き付け』として『さで』を使わなければ 火が着かないので それを貯めておいて使っていたのです。 この『さで』を拾い集めるのは 子供の仕事で 拾いに行かないで 遊んでも居たものならでかく(大きく)怒られたものでした。

早く行かないと拾いやすい良い場所は他の人に取られてしまうので 出掛けて行くのは 競争です。一番いい場所は岩山の平らな所で 上手く風の吹いたあとに当たれば直ぐに籠一杯になったものでした。詰め込み放題詰めてぼやで蓋をし 山の上から籠を転げ落とした事も 今は懐かしく 同級会にでも話すぐらいで 他に話す機会が有りません。

村のお年寄りは もっと、昔の事を話したいと思っていると思うのですが、こんな機会を私達はこれから作っていきたいと思います。御協力して頂ける方が有りましたなら 御連絡下さい。

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