1A
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公園せぇ 行かず、 行ってみらず。 あずまやに ごっつおー まくされ こせぇて 待ってるから |
公園へ 行きましょう、行ってみましょう。東屋に ご馳走を 沢山 作って 待っているから |
行かざー、 ちょっと・やらず。 おっしゃん・だれも どうですい 行きやしょ。 おいだれも |
行きましょう、少し・やりましょう。 おじさん・達も どうですか 行きましょう。 みんなも |
行くじゃねえか、えべや、飲みしな 話やしょ。 骨休み しなや、 みんなで のうのう するだあ |
行きませんか、行こうよ、飲みながら話しましょう。体を休めましょう、皆さんで のんびりとしようでは |
ねぇかい。 よりいが おいたら おべちゃにへーって おつきよさんでも 拝むだ・ねえかい。 |
ありませんか。集会が 終わったら お風呂に 入って お月様 でも 拝みましょう |
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2B
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そうさなー。 じゃあ よばれて いくっつぅもんかー、 あすってくか。 せんどなの およばれは |
どうしようかな。では ご馳走に なりにいくか、 遊んでいこうか。 先日の 宴会は |
まっと・まっとが 過ぎて くちい・かったよ、 ちっとばかに しとかねーと びしょってねぇ |
もう少しもう少しが 過ぎて 腹一杯・だったよ、少しばかりに しておかないと だらしのない |
どうずりと ゆわれちゃうから いらい おかまいなすって。 でもなー あの じらこきの ごったくも |
怠け者と 云われてしまうから そんなに お気遣いなさらないで。しかし あの くだをまく 乱暴者も |
いるだず。 ここ・こぉって どろかいた・からな、 やだなー。 くさりきった やだ やろだ。 |
いるでしょう。この所に・来いって ごねた・からなー、いやだな。 どうしようもない いやな 野郎だ。 |
ひとに えへらわらいも されたしな、 やんなっちゃうよ。 どーだい おべーてるかい。 |
他人に 馬鹿にした笑い方も うけたしね、 いやになるよ。 どうですか 覚えているかい。 |
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3A |
あん時は なんしただ。 ずでなもんだ。 まだ えぼつってる・だかい。 あれも しこってなもんだが
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あの時は なにしたの。ろくでもない事だよ。まだ すねている・のかい。 あの人も 手におえない者だが
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ばんきり ゆうわけ・じゃなし、 あれっぱばかの 事で はたっつかる 事も ねーど。 |
そのたびに 云うわけ・ではないし、あんな少しの 事で 衝突する 事は ないよ。
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いつまで いこじてる・だい。 しゃらっかまあねで おきなー。 また あんな たーくらたーに
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いつまで 強情張っているの。 気にしないで 放っておいて。また あのような 能無しのばか者に
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しゃっかまっても しゃがしゃがする 事は ねーよ。 おちょうべ たれて けころに やってれば
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捕まっても 萎縮して小さくなる 事は ないよ。 お世辞 言って いい加減に やっていれば
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いいだお。 おーたらに やれや、 ののさまに なるだお。 おい あやけて どこいくだ、
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いいだよ。 気楽に やって、仏様に(の様に優しく)なるんだよ。ねー 慌てて どこへいくの、
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けーるだか。 はじっこへ いくな、 やめらず。 おっかねえな けつまずいて さらけ落ちる・なよ。
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帰るのー。 端へいかないで、 やめて下さい。 怖いなー つまずいて 転げ落ち・ないでよ。
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4B |
だれだれ ちっとばかし まっとくれ、 ちょっくら まってくるから。 おおー かがみっちょか、 |
いやそうではなく少しばかり 待ってください、素早く 用便するから。 おおー とかげ か、
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いてなー、 おどけたなー えんと しちゃった。 あれー かしゃぱ そこいらじゅうに あるわー |
痛いっ、 驚いたなあ 座り込んでしまったよ。 おやー 落ち葉(広葉)が 辺り一面に あるよ
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のかと まぶると ていげえ やっこい いい べとに ならず、おらあ むらってくかな、 たいめ。
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籾殻と 混ぜると たいがい 柔らかい 良い 土に なるからね 俺が 貰っていこうかな、 予約だ。 |
なんだい これ、 だいこ ひすびてるわ。 おい 誰かの ござった しょいねこが 置いたるわ。 |
なんですか これ、大根 ひからびているよ。おい 誰かの痛みのひどい 藁背負籠が 置いてあるよ
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5A |
そうさなー。 おっといな どっかの にいやん わるきを 割ってたが そうかもしんね、
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そうだったな。 一昨日 どこかの お兄さんが 薪を 割っていたが その様かなあ、 |
ほお ぼやも まるけたる ない。 このかん ねーと あっけねーから はりぃー わりぃー ない、
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うん 小枝も 束ねてあるようだね。 この位 無いと 早く終わるから 張り合い 悪いよ ね、 |
おこびれも いらねっつうもんだ。 ほー あの てんみねだ。 みろほーあのおーまくらい
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おやつも いらないようだ。 ほら あの 頂上だ。 見てほら あの 大食漢、
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はえーない、 へー 食ってるわ。 のったら・くったら しねーで いそんで・くりやー。
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早いね、 もう 食べているよ。 のらりくらり しないで 急いで ください。
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6B |
おい げえに おしっこくる・なよ、 おどけるわ。 はたっころんで 服 ひっちゃぶいて
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おい 強く 倒れる位押す・なよ。 驚くよ。 派手に転んで 服を 大きく破いて
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ちだらまっかは ごむせえよ。 めぞの ぶっと色と さらっぺす ゆっても だめだっつうもんだ。
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血だらけは きたならしいよ。 桑の実の 紫色と でまかせ 云っても だめ・でしょうね。 |
「なに なかってるだ」 「なんだらず、 ちょろっけーな」 「おいも おやげねーな」 と
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「なに 失敗しているの」 「なんだろう にぶいな」 「あんたも かわいそうだな」と
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あの やんどもに へなされるし 「なに やってけつかるだ」 「としょりのゆうこと
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あの 人達に 悪口言われるし 「なにをやっているんだ」 「年寄りの 云うことを
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よく ききゃーがらね・からだ」 って じいさまにも やしまれて いじかめ・られちゃうわ。 |
良く 聞かない・からだ」 って おじいさんにも 怒られて むごく扱われて・しまうよ。
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7A |
だれー。 ちょんこづいて つっけーす・じゃなし このがってれば まねくりつかねーさ。 |
そうじゃないよ。調子づいて 突き倒すではないし しゃがみ込めば 前のめりに転ばないさ。
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ほう さでに 気いつけろ、 すべっころぶなー。 ほー ひっこくりが あるど またんで。 |
ほら 松葉に 気を付けて、 滑って転ばないで。 ほら 草の輪が あるよ またいで。 |
かんから けしゃげてて つっころんで おとげや あっくい おっぽしょるなよ、しんから・かくな |
空き缶を 強く蹴っていて つまずき転んで あごや かかと(の骨を)折るなよ、片足跳びに なるな |
やだどー。 つよっぽで 石なんか こくと のー 飛んで あぶねーど やめろや・な。
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嫌だよ。 杖で 石などを 打つと なお 飛んで 危ないよ、 やめような。
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おんまくるじゃ ねーが、しっかり えんで いけや。 まーで あか かたる・つうもんだな
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追い立てる訳では ないが しっかり 歩いて 行こう。まるで 赤ん坊を 世話する・ようだな
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8B |
らっちもねえ事 ゆうなあ。 ええっこで さんざ おいと まーんち まっくろけぇして ずくだして、 |
つまらない事 云うなあ。 手間交換で 飽きる程 あなたと 毎日 成り振り構わず やる気出して、 |
やだくなるほど さっちら ひゃく あのしっけい やってるだぁねぇか。 そんな ばか・しねーよ。
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いやになるほど 沢山 農業を あのように やっているだろう。 そんな 馬鹿な事しないよ。 |
無農薬も めた やれやって じょうや ゆうだが ちょうどっこな物 えっそ とれねぇや、 |
無農薬も どんどん やろうって いつも 云われるが よい物は 全然 取れないや、
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おぞくて だめだ。 まっと ずくならねえで できねえかな。 あのかん すけて むらっても |
物が悪くて だめだ。 もっと 精魂込めなくて 出来ないかな。 あの位 助けて 貰っても
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この・しっこ みとくりゃ、 てまげーしも えれーや。 うんしゃで ごしょらく だが もう
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この・格好 見て下さい、借手間をかえす事も 大変だ。運のいい人間で 楽天家 だが もう |
はぁるか だずー さらやめちゃうか、 どうしょうもねえや、 おら ふんとに しんのだ。
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長い間 だからなー 止やめてしまうか、 やり方がないよ、 俺は 本当に 疲れたよ。
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9A |
あ・ ほうかい。 よくだに そんねんまく。 よくだいやぁ せっこいいなー でも ぞぜーるなよ、
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ああ、そうですか。大変だね そんなに沢山。良くやっているね 根気がいいな でも 甘えるなよ、
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うんと やるさ。 かまけて とんまぁしても まてえすぎる・んだ、 もっと おおぞくに
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目一杯 やれよ。よく働いて やりくりしても 丁寧すぎる・からだめだ、もっと 大雑把に
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やるだお。 はしっこく やらねーと つぶれこむぞ。 でも のお くんなるか、 けど むせっけ
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やるんだよ。ずる賢く やらないと 寝込んでしまうぞ。でも なお 苦になるか、しかし 無理なこと
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するなよ。 おっちぬど。 おっちょに ごっしゃん 頼んで じゃんぼん するっつうもんかい。
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やるなよ。 死んでしまうよ。 大げさに 和尚さん 頼んで 葬式を しましょうか。
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10B |
しゃらつねーなあ。 ばかは これっきし きかねーど。 いくら よいしょしても、うんまく いかねで
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意地悪いなあ。ふざけた事は これ以上 承知しないぞ。どんなに 誉められても、 うまく 出来なくて
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草で しょうしい・だにー。 おてんたら ゆうな。 それよか さびぃーなあ。 ちびてぇから
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雑草だらけで 恥ずかしいよ。おだてた話 するな。 それより 寒いなあ。 冷たいから
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かじかんできて いび・きかねーや。 ぞごぞごして さぶさぶえぼも でたから けえらざ いいだず。
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こごえてきて 指が 利かないよ。 芯から震えて 鳥肌も でてきたから 帰ろうよ いいだろう。
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11A |
なにこくだ、 行くだど・ほう。 ここまで 来といて おたくら ゆわねーで くれや。
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何言うんだ、 行くぞ ほら。ここまで 来ていながら 信じられない事 言わないで 下さい。
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ちゅうっくれな事 ゆうな、 いいっくらして えぼつるなよ。 なんぼ みっともねー事でも
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いい加減な事 云うな、 言い争いしても すねるなよ。 どんなに みっともない事でも
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いいだに。 あれは おたるい かちゃねえ・事じゃねえし、 えれぇもんだ すげーよ。 それよか
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いいんですよ。あれは 馬鹿な 価値のない 事ではないし、 偉いものだ すごいよ。 それより
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あんまり かかしらうと かっくらすど。 休み休み 云えよ。 いらざる事 ゆうなっつうもんだ。
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あまり からかうと 殴るぞ。 休みながら 云いなよ。 余計な事 云わないことだよ。
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12B |
よからず。 あれで いいだにって おじょうず ゆうな、 わにる・よな。 てんずけ ねな こくから
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いいよ。 あれで いいですよって 調子くれるなよ、 はにかむよね。 最初に 冗談 言うから
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づなく なるんだが げーもねえ やぶせってえ 仕事 じゃあ・ねーし せっこよく やらず。
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意地悪く なるが つまらない 煩わしい 仕事 では・ないから 一生懸命 やりましょう。
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それよか えれえ うるせー 訳じゃなし、 おどけはね上がる程 こやし くれて ほけらかすか。
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それより そんなに やかましい訳ではないし、驚いて跳び上るほど 肥料 撒いて 繁茂させるか
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13A |
いんねやぁ、 おいも づねえなー。 くでぇが うなでに やるさ。 まーず しょうねえ・もんだ、 |
違うよ。 あなたも 意地悪いな。 くどいが 自然で やるのさ。 全く 仕方の無い・人だ、 |
ほろけるなよ。 それよか きんなは ごっつぉー あんねんまく いっけて いきしな とんでったから
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もうろくするなよ。それより 昨日は ご馳走を あんなに沢山 載せて 行きながら 走ったから
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はたっころんで もおー でーなしに しちゃったが、今日は よっこ・にゃあー ねえが えれえ |
派出に転んで 本当に 台無しに してしまったが、 今日は 余分・には ないが 沢山
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こせぇたから いいだらず。 おつよは おんなしょうが 喜ぶだず、 せんどなと 違うから
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作ったから いいよ。 味噌汁は 女の人たちが 喜ぶでしょう、 先日と 違うから
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めぇの しょう・にゃ 悪りぃが ごおたれ 飲まず。 へー 着いたぞ。ほー 踏んぶすな
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前回の 人達には 悪いけど たっぷり 飲みましょう。もう 着いたぞ。ほら 踏みつけるな |
靴は のんで あっこらの あいさに 座らず。 座布団 おっかってくれ あんた・とこ もない。 |
靴は 脱いで あそこの 間に 座って下さい。座布団 あてがって下さい あなたの・所 もね。
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14B |
そうだになー お静かに。どー おいだれ いれとくりゃ。いっとさきに にやかして やりやしょう。
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そうですね こんにちは。どれどれ 皆さん 入れて下さい。 一番先に 賑やかに やりましょう。 |
おいちは やうちじゅう おいでたね。 だけど やくやく来たのに けぶってえつうもんだーねーかい。
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お宅は 家族みんなで 来ましたね。 だけど わざわざ 来たのに 煙いじゃないですか。
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やだくってー えぶせぇ えんなもの うんまか・ねーよ このけんまく やだほど くべる・なよ
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いやだなー ごつい 変なもの、 まずいよ こんなに沢山 多すぎるほど 焚く・なよ、
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ひでぇなー。 こらももっかすなよ、 なんして かやいか おーせるか。 のくてーからだ、そうだず。 |
ひどいなー。 こら くすぐるなよ、 なぜ かゆいか 教えるか。 暖かいからだ、そうだろう。
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15A |
よく・おいでました。 へえ、やってる・だか、 いいさ。 おざんざの鍋は どー なから いいか |
よくいらっしゃいました。もう やっているの、 いいよ。 麺の鍋は どうだ だいたい いいか、
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こりゃ よもてーから けぇこむに になって おくれや。 もー あんまり かんますない
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これは 重いから 汲み込むに 手伝って ください。これ以上 あまり かき回さないで、 |
へー 食べらず。さあ おあがり・なすって。 おらちの いびんつの きびしょ ねぇかい、
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さー 食べましょう。さあ 召し上がって・下さい。私の家の 歪んだ 急須 ないですか、
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しりゃーせんか。 あせーが あっこにも へってる・からない。 さなげて おくれや、 どこだらず。
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知りませんか。 浅いけど あそこにも 入っています・から、 探して 下さい、どこへいったかな。
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16B |
そりゃ いけねや、これだない。 はしで なに つっとすだい だめだぞい、 せいせい しねえな
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それは いけないね、これですね。 箸で なぜ 突き刺すの だめですよ、 すっきり しないよ |
教せらず、 ほー おっかくだに。 うわっかの おこーこは ひねもんで すえーが おとっときだ
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教えましょう、ほら 割るんですよ。 上にある 沢庵漬けは 古い物で 酸っぱいが とっておきです
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やって みて おくんなんし うんめえで。 あばっつらねーで ばんてんこ・にしな めぐせいで。 |
食べて みて 下さい おいしいよ。 奪い合わないで かわるがわる・にして 見苦しいよ。
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ちんまい ふきったま 半ぺたに しただかい、 かわいやない。 やだどいよー、けんのんかい
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小さい ふきのとうを 半分に したのですか、 かわいいですね。 いやになるな、潔癖性ですか
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もう おてしょ ほとばして いるだかい、ずくなしの ひきづり じゃーねーない。 てっかもりの
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もう 小皿を 水に浸して いるのですか、やる気ない だらしない人 ではないですよね。 山盛りの
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おはずけ ごったく つうことで びちゃらねぇ ように まっと やらずわい。 そうだねぇかい。
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野沢菜漬けを ゴミ という事で 捨てない ように もう少し やりましょう。そうではありませんか。
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17A |
ない おいだれ、 おじょうこだが で−じな話 聞いとくりゃー。うそうそ すんな、もってねーよ。
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ちょっと 皆さん、出しゃばりだが 大事な話を 聞いてください。 うろつかないで、 勿体ないよ。 |
そべって ねぶってえかも しんねが ねーるない。酔って あんべー悪り・かったり しようてーなしに
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横になって 眠いかも 知れないが 眠らないで。 酔って 体の具合が悪い・とか 覚えを無くす事に
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なるない。 おだんだない、 いいない ほっぺたまわしで じょんじょんに 話さず。 ちゃちいれて |
ならないで。静かになったね、いいですか 強制的に回わして 順番に 話しましょう。 口をはさみ
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あばけねぇで おくれ。 おちょくらねーで よく聞かず。 なんちょも おらほの おもしれー・とこ |
たわむれないで 下さい。小馬鹿にしないで よく聞きましょう。是非 私たちの 面白い・ところを
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やまはったか めっけらずない。 ちょっくらちょうに いかねーが むちゅうけーして やって
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たくさん 見つけましょうね。 簡単には いかないけれど 夢中になって やって
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でほーでもねー かがっぽしい村に しらずわい。 よいなこっちゃ・ねえが お頼みもうしやす。
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とても考えられない 輝かしい村に しましょう。 容易では ありませんが お願いいたします。
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